介護福祉士という資格が法制化されたのは1987年。
少子高齢化が進むなかで、介護を社会の責任で担っていく必要性が認識されはじめていた頃です。
その責任を具現化し、専門職として果たすために生まれたのが、介護福祉士でした。
その頃はすでに家庭奉仕員と呼ばれていたホームヘルパーや、特別養護老人ホームなど社会福祉施設の寮母などが、介護の現場で働いていました。
これら介護の仕事をする人々のプロ意識を育て、専門性を高めること、また介護職の重要性を社会に広く認知してもらうという点でも、意味深い資格のひとつといえます。
介護福祉士は、定められた登録を受けて、介護福祉士という名前を名乗ることができます。
そして身体や精神上の障害によって日常生活を営むのがむずかしいお年寄りなどの自立を助けるために、入浴、排泄、食事などさまざまな援助を行います。
また、介護者である家族などに対しても、介護の方法をアドバイスし、指導します。
介護をしてきた家族のなかには、介護によるストレスや悩み、問題を抱えているケースが少なくありません。
こうした介護者をサポートすることも、介護福祉士の仕事。
利用者本人はもちろん、家族を含めて、日々の暮らしの精神的な支えとなることが求められるのです。 |